日本エコミュージアム研究会

Japan Eomuseological Society

 
 

メルマガ81号

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 日本エコミュージアム研究会メールマガジン 81号 <2014.5.15>
                 発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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 気温の一定しない日が続いていますが皆さん体調管理はいかがでしょうか。
例年の研究大会と総会の日程が近付いてまいりましたので今回は取り急ぎその
お知らせです。

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【目次】
1.2014総会と研究大会開催
2.事務局からのお知らせとお願い
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1.2014総会と研究大会開催
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日本エコミュージアム研究会・総会と研究大会2014 

〇会 場:法政大学「市ヶ谷キャンパス」
     東京都新宿区市谷田町2-15-2
     大学院棟 2階 202教室 

〇日 時:2014年6月22日(日)
     13:00~14:00 総会
     14:00~16:00 研究発表会
     16:30 解散

〇担当理事:馬場憲一(法政大学)

 テーマ「地域まるごとミュージアム」

<1>研究大会を総会と併せて開催いたします。
<2>それに伴って、研究発表者を公募いたします。

1.研究発表の申し込み締め切り:6月10日(火)

2.発表の申し込み内容

○自由研究発表の応募について
(1)研究内容 エコミュージアムに関する研究
(2)応募資格 連名者に本研究会の会員が含まれていること
(3)申し込み必要事項
  発表題目、氏名、連絡先(住所、電話、FAX、E-mail)、所属(勤務先)、
  および  発表時の使用希望機器、200字程度の簡潔な発表要旨。

○送付先  e-mail:kenbaba@hosei.ac.jp

※発表者には、後日、機関誌『エコミュージアム研究19号』への論文、報告
  として投稿していただきますので、よろしくお願いします。

●「多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム構想研究会」
  の開催が予定されています。

日時:6月21日(土)午後2時から (総会・研究大会の前日)
場所:法政大学・多摩キャンパス
   東京都町田市相原町4342

これについては、後日改めてお知らせいたします。
関心ある方は、できれば前日から上京していただきこちらの研究会にもご参加い
ただければ幸いです。

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2.事務局からのお知らせとお願い
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 行事のお知らせを毎回早めに早目と思いながら、日程の迫ったお知らせにな
っています。今年度の全国大会は、10月11日(土)~12日(日)福井県勝山市
です。ご予定にお加え下さい。

≪ここから毎号同じです。≫
▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

 1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
 2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
 3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
 4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場と
してのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

2014全国大会in勝山プログラム(概要)

テーマ:「うららのふるさとものがたり」                  -

勝山大会ポスター

勝山大会ポスター

※スケジュールは変更する場合があります

10/11(土) 会場:勝山教育会館大ホール

12:00 受付
12:30 あいさつ コース説明
13:00 フィールドワーク(勝山市内5コース)

①まほろばコース~平泉寺町~
②ジオ体感コース~猪野瀬地区・遅羽町・鹿谷町~
③まちブラコース~勝山地区~
④自然満喫コース~野向町・北谷町・村岡町~
⑤昔の暮らし体感コース~北郷町・荒土町~

好きなコースをお申し込み時にお選びください。
17:00 フィールドワークごとの報告会
18:00 交流会・アトラクション
20:00 1日目終了

10/12( 会場:勝山市民会館ホール

8:30アトラクション
9:00勝山市エコミュージアム推進15周年
&日本エコミュージアム全国大会式典
9:30フィールドワーク報告会
9:50勝山市エコミュージアム15周年の歩み
山形県朝日町の活動発表
10:30シンポジウム●パネリスト
椎名 誠氏(かつやま左義長大使)
吉兼秀夫氏(日本エコミユージアム研究会会長)他
司会:飴田彩子氏(FM福井パーソナリティー)
11:30閉会セレモニー
大会旗引き継ぎ
12:30閉会               、、
お申し込みの方は郷土料理のお弁当があります

どなたでも参加できます。(事前のお申し込みが必要になります)
参加お申し込みの受付は、2014年8月下旬頃からです。
「日本エコミユージアム研究会」のサイトや
「勝山市エコミユージアム協議会facebookページ
でお知らせしていきます。

http://jecoms.jp
http://www.facebook.com/ekokyou

【お問い合わせ】
勝山市エコミュージアム協議会事務局
住所:福井県勝山市片瀬町 1-402

電話:0779-87-10110779-87-1011
FAX :0779-87-1022
E-mailアドレスshiminkatsu@gmail.com

参加費 一般 15,000円税込
(日本エコミユージアム研究会員14,000円
●11日宿泊費
宿泊:勝山ニユーホテル(1泊朝食付)  ノ
・11日交流会参加費(お食事・飲み物付)
・フィールドワーク参加費(資料代・バス代など)

★オプション 経費+1150円にて
10/12(日) 昼食・勝山の手づくり郷土料理
※勝山までの交通費は自己負担となります。

※宿泊を伴なわない参加、または部分のみ参加に
つきましてはお問い合わせください。

※スケジユールは変吏する場合があります

メルマガ80号

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 日本エコミュージアム研究会メールマガジン 80号 <2014.4.15>
                 発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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 華やいだ桜の季節も、ほぼ終わろうとしています。近くの桜の名所を今年こ
そは、ゆっくりと眺めてみようと思いながら、ついつい年度終わり、初めの作
業に追われては、旬を見逃してしまっています。その代わりに川の上流部から
河口までを歩く企画の一コースで20Kmを歩きました。その途中、普段は訪れな
い他地域の「桜」を見ました。皆さんはいかがでしょうか。

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【目次】
1.1.新年度の役員決まる。
2.エコミュージアムを支援する域学連携 -山形県金山町での取り組み-
3.事務局からのお知らせとお願い
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1.新年度の役員決まる。
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去る3/23(日)に開票された役員選挙の結果、以下の方々がお引き受けになり
ました。 なお、任期は規定により、総会から次々総会までとなっています。

●会長
吉兼秀夫

●理事
淺野敏久
安藤竜二
今橋克己
井上 敏
井原満明
岩橋恵子
大原一興
菊池直樹
中野喜吉
野間直彦
三橋俊雄
馬場憲一
(あいうえお順)

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2.エコミュージアムを支援する域学連携 -山形県金山町での取り組み-
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私がお世話になっている長野県木島平村では、総務省の事業「域学連携」
に取組み、多くの学生と集落再生の取組みを進めていますが、その会合で、
宇都宮大学の蜂屋先生とお会いし、金山町で大学の参加でエコミュージアム
の取組みを紹介され、そのフォーラムに大原先生が参加されることを聞き、
今回の原稿を依頼しました。  (井原満明)

エコミュージアムを支援する域学連携 -山形県金山町での取り組み-
                                大原一興

今日では、地域は大学との連携による様々な事業を展開している。地域の側から
すると、学術的な裏付けによる地域行政の方向性立案や促進に対する支援、工学
技術を活かした支援、社会実験、生涯学習、学生参加による活性化、さまざまな
大学の活用方法が考えられる。大学の側からすると、学生の活きた実習の場や実
践的研究による実装実験の場の獲得、地域研究のための資料の供給元として、現
地におけるリビングラボとして地域と関わることに必要性を感じる研究分野は少
なくない。

とりわけ地域の主体性を尊重するエコミュージアム活動には、屋根の下にこもる
研究ではなくフィールドワークを旨とする実践的地域研究がその強化のために役
立つと言える。これまでにも、多数報告されてきたように、大学に籍を置くJECO
MS会員は、ほとんどすべて各地で地域のエコミュージアム活動支援に関わってき
ていると思う。その多くは、近隣の地域と大学が一体になって活動するもので、
足繁く地域に出向いて関わることによって、大学は地域から遊離せず、日常的で
継続的な交流の実践が大いに期待できる。その一方で、エコミュージアムを実践
する地域では、近隣に大学が存在しない地域も数多く存在する。

総務省の「域学連携」地域づくり活動事業は、「大学生と大学教員が地域の現場
に入り、地域の住民やNPO等とともに、地域の課題解決又は地域づくりに継続的
に取り組み、地域の活性化及び地域の人材育成に資する活動」とされている事業
だが、これまでにも全国各地で実践例が築かれてきた。その経験の上で、H25年度
の地域活力創出モデル実証事業では、あえて「首都圏や京阪神等(当該都道府県
域外)の大学生が地域に滞在」するとして、対象が地元大学ではなく、離れた地
域の大学が地域に関わることを推進するものであった。つまり、近隣大学による
関わりではなく、遠方支援を試みることになったのである。

ここから先は私見である。実は私個人は、エコミュージアムの活動は地域と大学
が一体となることが重要だと思っていたし、それを実現するためには、遠方支援
には時間的費用的に限界を感じている。しかし、昨年度この事業で山形県金山町
と協働することができ、少し考え方を改めた。遠方支援にも意味と効果はあると
思い始めている。それはプロジェクトのテーマとそれに対するプロジェクトの構
成力にある。一般的なまちおこし、まちづくりであれば、どこの大学でもエネル
ギーをかければある程度のことはできるし、できなくてはおかしい。

しかし、今回、金山町では、廃校になる学校の活用による地域のエコミュージア
ム化という具体的なテーマがあり、そのために専門的知識が求められ、東工大
(廃校の利活用)、筑波大(社会教育、地域自治組織)、宇都宮大(地域社会教
育活動)、横浜国大(エコミュージアムと建築物の保全活用)とそれぞれに必要
とされる分野から求められた。地域を目の前にして、それぞれの分野に自信のあ
る立場から専門家が議論するということが大変刺激的であった。先端異分野の融
合効果があったと思う。これによって地域住民にとっては、交流が刺激となると
同時に、確かな方向性が議論されるという高度に生産的な事業となったと思う。

何よりこれが成功したと思われるのは、各大学から専門的知識を集め採用した構
成力、いわばミュージアムにおけるキュレーションにある。金山町では、すぐれ
たコ-ディネーターの存在によりこのプログラムが企画された。ひとつの大学で
プロジェクトに必要な専門性をそろえていることはまず無い。一定レベルまでは
可能かもしれないが、その先を進めようとするには他分野専門家の応援が必要と
なる。このことに気づけば、大事なことは「先に進めるためには組織ではなく連
携が重要」というエコミュージアムの基本的な考え方に帰することが理解できよ
う。

さて、具体的には、金山町では、エコアートミュージアム(従来の日本のエコミ
ュージアムよりもアートを重視しようという対抗意識が現れている)をすすめる
プロセス提案と、そのための素材・地域資源の発見と確認、拠点としての廃校の
活用の工夫、地域の自治活動の強化などが議論された。先行して町で進められて
きた宝探しとデジタルコンテンツ化、地元山形大の学生による壁画作成、分校の
活用など、地域にある素材を活用し展開していく上での要点、さらに町民が気付
いていない文化財に対する調査研究の必要性などについて指摘をした。

おそらく、全国各地で常套手段となっている地域の宝探しレベルの活動より一歩
先を行く、本格的エコミュージアムをめざす活動として、本関連事業としてはじ
めての取り組みであると思う。今後も、大学と町の相互協力を進めていくことに
なっている。                        (大原一興)

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3.事務局からのお知らせとお願い
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▼ 毎号掲載の原稿は、パソコン画面上での読みやすさの為に、35~36文字程
度で改行し、また数行おき位に空白行を入れています。その為、元原稿の段落
以上に、空白行が入っています。投稿者される方々は、ご了承ください。

▼ 年度末に発行予定の機関誌、3月に行われた研究大会の原稿の為、発行が予
定より2~3か月遅れます。ご了承ください。

▼ 年度が変わりましたが、年会費の納入、お忘れの方、至急お振込み下さい。
振込が済んでいるかどうか不確かな方は、事務局までお問合せ下さい。

≪ここから毎号同じです。≫
▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

 1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
 2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
 3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
 4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場とし
てのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

2014研究大会の発表プログラム

日本エコミュージアム研究会・主催 2014年度・研究大会(発表プログラム)

日本エコミュージアム研究会では2014年度 総会・研究大会を以下の通り開催
しますので、会員の方はもちろんのこと会員以外の方でもご興味ある方は奮って
ご参加ください。

1.日時・内容
2014年6月22日(日) 午後1時~4時30分
総会    午後1時~2時
研究大会  午後2時~4時30分
※参加費無料
2.会場
法政大学大学院棟 2階 202教室
(東京都新宿区市谷田町2-15-2 市ヶ谷キャンパス)
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/ 参照

3.発表テーマ・発表者・発表要旨  (発表と質疑の時間は1テーマ25分 )

●発表テーマ:
エコミュージアムにおける「サブシステンス=自立自存」の一考察
三橋俊雄(京都府立大学)

【発表要旨】エコミュージアムは、地域社会の内発的・持続的な発展に寄与する
ことを目的に、当該地域における環境と人間との関わりを探る活動として定義さ
れている。本研究では、自然と乖離しつつある現代社会において、いまもその
「環境(自然・文化)と人間との有機的な関わり」を有している地域・共同体・
個人の「サブシステンス=自立自存」な生き方・あり方に焦点を当て、エコミュ
ージアムが目指す自然共生モデルとして考究する。

●発表テーマ:
大学とエコミュージアム活動の連携-東海大学とエコミュージアム金目まるごと
博物館の活動事例を通して-
江水是仁(東海大学)

【発表要旨】東海大学では、社会教育の政策と実践的な活動の学習を通して望ま
しい社会教育活動の在り方を考えることをテーマに、社会教育演習1の講義が行
われている。そこでは社会教育の具体的活動事例として、平塚市金目地区で展開
する「エコミュージアム金目まるごと博物館」を取り上げ、巡検などを行い、望
ましい社会教育の在り方を考察した。本発表は、東海大学の事例を通して、エコ
ミュージアム活動を社会教育関係の講義に取り入れることの有用性を提案する。

●発表テーマ:
大谷風神祭―朝日町エコミュージアムの取り組みの報告―
安藤 竜二(朝日町エコミュージアム)

【発表要旨】昨年度までの2年間、活動テーマを250年前から伝わる「大谷風神
祭」として取り組んだ。毎年盛大に開催されるものの、人口減少により簡素化も
始まっている。「住民ひとり一人が学芸員」のコンセプトをもとに、学術者だけ
ではない地域の方々に教わる形の調査・普及事業 を展開した。結果、知らなか
った祭りの全貌が明らかになり、地域内外に発信することもできた。地域住民の
真の心の財産となり未来に活かされることを期待する。

●発表テーマ:
地域博物館と市民活動の連携の可能性-市民意識についてのウェ
ブアンケート調査から-
小出美由紀(広島大・院生),浅野敏久(広島大・院生)

【発表要旨】本研究は、大学博物館や地域博物館が、地域づくりや地域の環境保
全に関わる市民活動の拠点施設になり得るのかという問題について考察すること
を目的とする。一般市民に対するウェブアンケート調査により,地域博物館に対
するイメージ、博物館活動への関心の度合い、異なるタイプの地域博物館像に対
する評価について把握した。調査結果を分析し、博物館活動に関心を持つ層と持
たない層の特徴を明らかにすることで、博物館と市民活動の連携の可能性を探り
たい。

●発表テーマ :
大学が主体となったエコミュージアム的取り組みについて―そ
の活動の実態と課題を中心に―
馬場憲一(法政大学), 須田英一(法政大学)

【発表要旨】大学ミュージアムについては、1996年1月、学術審議会学術情報資
料分科会学術資料部会から「ユニバーシティ・ミュージアムの設置について(報
告)」が出され、地域連携や大学ミュージアム間の連携を視野に入れた大学ミュ
ージアムの設立が提言されている。本発表では大学ミュージアムのうち、大学が
主体となってエコミュージアム的取り組みを行なっている活動の実態を探り課題
を明らかにしていく。

●発表テーマ :
震災復興とエコミュージアム的活動
今橋 克寿(イーハトーブ・エコミュージアム研究所)

【発表要旨】東日本大震災・大津波からまる3年が経過した。この間に投じられ
た公助、育まれた共助、懸命に営まれた自助により、被災した広大な地域は、い
くつかのトーンに色分けされた感がある。復旧から復興の段階への移行が漸く見
え始めてきたところ、未だ公助が中心の復旧段階にあるところ、いずれも行われ
なくて一気に限界集落化するところなどである。そのような中で、地元の人々と
外部から参画する人々によって、健気にかつ果敢に取り組まれている三陸沿岸の
復興に向けた様々な取り組みを、エコミュージアムの視点で報告したい。

法政大学多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム

関連行事のご案内 (馬場憲一)

法政大学多摩地域交流センター
多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム構想研究会

研 究 会 のお 知 ら せ

下記により「法政大学多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム(略称:多摩キャン・地域まるごとミュージアム)構想研究会」を開催いたしますので奮ってご参加ください。
なお、ご参加の場合は、準備の都合もありますので、

事前にFAX またはE-mail で
法政大学多摩地域交流センター (研究会事務局)
Fax: 042-783-2167
E-mail: chiiki-kouryu@ml.hosei.ac.jp まで
ご一報をお願いいたします。

「法政大学多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム構想研究会」
第2 回研究会

主催:法政大学多摩地域交流センター
共催:法政大学多摩共生社会研究所

1.日時 2014 年6 月21 日(土) 午後2 時~4 時
2.場所 法政大学 多摩キャンパス(町田市相原町4342)
総合棟4 階 第3 会議室A・B

3.研究会テーマ・発表者
「『多摩キャン・地域まるごとミュージアム』のコア・サテライト候補、活動内容、コア施設と展示プランなど (仮題)」
馬場 憲一 (法政大学 教授)
須田 英一 ( 同 兼任講師)

4.研究会の趣旨とその運営
「法政大学多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム構想研究会」は多摩地域交流センターの依頼を受けて発足した研究会です。

法政大学多摩キャンパスとその周辺地域には自然・歴史・文化・産業などに関わる遺産・資源(史資料)が広く分布しています。このため本研究会では、それら遺産・資源(史資料) を保存活用して、地域理解の学習の仕組みとしての「エコミュージアム」概念をベースに、法政大学とその周辺約25 キロ四方の範囲を対象とした「多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム(仮称)」設置の可能性を探り、その構想を考えていくことにいたしました。

研究会では、当該ミュージアムが想定する関連分野(自然、歴史・民俗・文化、産業、アートなど)や場所・施設などに関わる関係者をはじめ、学内外の関係領域の研究者、さらに本プロジェクトに関心をもつ市民の方や団体などに広く呼びかけて公開で開催し、参加者の方から「多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム」構想にご意見をいただくことを考えています。そして、研究会のご意見などをもとに、今後、「多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム」を展開していく上での課題などを明らかにし、当該ミュージアムの構想を考えていきます。

※5 月24 日(土)に開催した第1 回研究会では、40 名余りの方が参加し、当該地域まる ごとミュージアムの理念・目的、運営資金、当該ミュージアムへの関わり方などについて、ワークショップ形式で話し合い、いろいろ貴重な意見を共有することができました。

5.次回の研究会(予定)
・第3 回研究会 2014 年7 月26 日(土) 午後2 時~4 時
研究会テーマ:運営組織と当該ミュージアムの全体構想

6.提案・意見など
本プロジェクトや当該ミュージアム構想について、ご質問やご意見、ご提案などがありましたら、是非、下記プロジェクト担当者までご連絡ください。

〇 馬場 憲一 (プロジェクト担当) 〔E-mail〕kenbaba@hosei.ac.jp

【研究会事務局】
法政大学多摩地域交流センター
町田市相原町4342 法政大学多摩キャンパス内
E-mail: chiiki-kouryu@ml.hosei.ac.jp
Tel: 042-783-3014042-783-3014 Fax: 042-783-2167

2014日本エコミュージアム研究会・総会と研究大会案内

会 場法政大学・市ヶ谷キャンパス

東京都新宿区市谷田町2-15-2
大学院棟 2階 202教室

日 時:2014年6月22日(
13:00~14:00 総会
14:00~16:00 研究発表会
16:30 解散

〇担当理事:馬場憲一(法政大学)

テーマ「地域まるごとミュージアム」

<1>研究大会を総会と併せて開催いたします。
<2>それに伴って、研究発表者を公募いたします。

1.研究発表の申し込み締め切り6月10日(火)

2.発表の申し込み内容

○自由研究発表の応募について
(1)研究内容 エコミュージアムに関する研究
(2)応募資格 連名者に本研究会の会員が含まれていること
(3)申し込み必要事項
発表題目、氏名、連絡先(住所、電話、FAX、E-mail)、所属(勤務先)、
および  発表時の使用希望機器、200字程度の簡潔な発表要旨。

○送付先
件名「研究発表申込み」として
E-mailアドレスkenbaba@hosei.ac.jp

※発表者には、後日、機関誌『エコミュージアム研究19号』への論文、報告
として投稿していただきますので、よろしくお願いします。

前日の関連行事のお知らせ

●「多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム構想研究会」
の開催が予定されています。

(総会前日)
日時
6月21日(土)午後2時から (総会・研究大会の前日)
場所:法政大学・多摩キャンパス
東京都町田市相原町4342

これについては、後日改めてこのページでお知らせいたします。
関心ある方は、前日から上京していただきこちらの研究会にもご参加ください。

詳細:関連行事「多摩キャンパス・地域まるごとミュージアム構想研究会」

メルマガ79号

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 日本エコミュージアム研究会メールマガジン 79号 <2014.3.15>
                 発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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 3月、年度も変わります。それぞれの年頭にたてられた目標、新年度へのご準
備は、いかがでしょう。

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【目次】
1.今年の全国大会予告
2.「コミュニティビジネスの創出を支援」
3.書籍紹介『博物館展示の理論と実践』
4.事務局からのお願い
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1.今年の全国大会予告
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今年度の全国大会・開催地が決定しました。
日時:2014年10月11日(土)~10月12日(日)
場所:福井県勝山市
なお、詳細が決まり次第、メルマガ、ホームページでお知らせします。

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2.「コミュニティビジネスの創出を支援」
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多田さんは、前回阿智村の満蒙開拓団の資料館について投稿していただきました。
本来は、今回の投稿でわかるように、農を中心とした都市との交流を大切にして
多様な活動を行いながら、失われようとする地域の資源を守り活用しております。
また、NPO法人という非営利組織の運営にも関わり、それらを含めて、多田さんの
日頃の活動を紹介していただきました。   (井原満明)

コミュニティビジネスの創出を支援
―触れて、見て、味わい、考え、心に感じる事業を―

NPO法人:農と地域のふれあいネットワーク
    理事長 多 田 憲 市

 平成21年、当法人の農業体験を行う「ふるさとワークステイ」で、福井県を訪
れた東京都のNさんは、DVDとCDを作製し、ワークステイ受け入れ先であった知的
障害者施設ピアファームに贈った。コンサートが開催され、地元で活躍している
楽団、歌手も参加して平成25年には第5回目のコンサートがあわら市の文化会
館で開催された。

 農業の体験を通して都市と地方都市・農村の方々との間に交流が生まれ、大き
な輪につながったケースである。
この様な、「農」が持つ心のふれあいを大切にしたいものである。

〔農ネットの設立の経緯〕
平成16年6月福井県農林水産部の技術者OBが中心となり、
「NPO法人 農と地域のふれあいネットワーク」を設立した。

 当法人の理念は、地域における農林水産業と消費者・地域資源との結びつきを
深め、新しいコミュニティビジネスの創出を図ると共に、農林水産業が地域にと
って、かけがえのない財産であることを普及することである。

〔主な活動内容〕
※梨の木オーナー・梅の木オーナー(育てる楽しさ・収穫の喜び)
「梨の木オーナー体験事業」が始まったきっかけは、ある梨農家の方から、家庭
の事情で続けることが困難になったとの相談を受けたことであった。
 広い梨園を一人で続けることは困難であり、その解決策として梨園の半分は所
有者が管理し、残りの半分はオーナー制にすることが提案された。

 当初オーナー制にすることに地元周辺農家からの反対があった。オーナー制の
導入にともなって、地元住民以外の外部者が出入りすることにより、周辺梨園の
治安とマナーの問題を危惧した声であった。しかし、予想に反してオーナー達の
マナーが良いことに周辺農家たちも感心し、オーナー制度が受け入れられ、今で
は事業として定着している。

梨の木オーナー事業では、草刈、施肥および消毒は梨園所有者が管理し、NPO法
人は講習会の開催とオーナー制の管理運営に当たっている。オーナーの義務とし
て、

①冬期~春期のせん定・誘引②5月~6月にかけての摘果③秋の収穫 がある。
以上3つの作業を実施できない場合はペナルティーとして、1回5,000円を支払う、
代理で作業をした方にその金額が支払われる。オーナーが作業に責任をもつこと
で木を大切に扱い、農業の素晴らしさや難しさを知り、自然と環境を考える良い
きっかけづくりになっている。

 また、「梨の木」および「梅の木」は、その地域の基幹作物であり、オーナー
制の事業により、農家が一定の収入を得られることは大変意義があると考えてい
る。農家と消費者である市民との交流がコミュニティビジネスとなっている。

※ふるさと学級(ふくいの魅力・再発見)
※ふるさとワークステイ
 (田舎暮らしを宿泊体験・福井県の田舎でボランティア)
平成25年度の「ふるさと学級」は、里山学級、里地学級、山村学級、漁村学級、
里山たんぼ学級、山郷学級、森の学級を年30回程度実施している。

 福井県の農山漁村に滞在し、農作業、地域づくりのお手伝いなどを体験する。
滞在期間は2泊~4泊程度で、長期滞在などの研修等については別のプログラムを
用意している。年間延べ50人程度の利用がある。

※地域づくり大会等
最近実施したものでは、平成24年11月に開催された「第11回全国グリーンツー
リズム福井大会」越廼地区(越前海岸)、平成25年11月に開催された「第31回地
域づくり団体交流研修大会福井大会」朝倉・東郷地区、福井まちなか片町・呉服
町地区、越前海岸地区の3地区のコーディネーターとなり、福井の「里地・里山
・里海の自然・食ならびに歴史・文化」などの多角的な視点から考え、様々なア
イディアを頂いた。参加者全員が原点を見つめ直す研修会であった。

〔NPO法人の課題と今後の展望〕
就農希望者に対する対応は、行政の役割、農家の役割、NPO法人の役割を明確
にして、もっと資金的・精神的な支援が必要であると感じている。
当法人は、もっと具体的な取り組みで積極的に支援を続けたいと考えている。

 例えば当法人が実施している「福井の極上米プロジェクト」では「うまい米コ
ンテスト」を開催し、米の食べ比べによる、「米の地域ブランド化支援事業」の
取り組みに着手している。生産者自身や行政の立場では、米の生産地域ごとに評
価した品質等を公開することは難しい。そこで、当法人が良質な米の生産地域を
周知させることで、円滑に事業を進めるための潤滑油となることができるのでは
ないかと考えている。このようにNPO法人しかできない地域の課題はたくさん
ある。

 農林水産業の単なる体験でなく、本物の農林水産業に触れて、味わい、考え、
心に感じる事業を展開したい。
                              (多田憲市)

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3.書籍紹介『博物館展示の理論と実践』
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                             (大山由美子)
タイトル:『博物館展示の理論と実践』著書:里見親幸
(元・丹青研究所代表取締役社長、常磐大学大学院兼任教授、
法政大学非常勤講師、南山大学非常勤講師)

判型:A5判、並製 ページ数:240ページ
本体価格:2800円(税別)出版社:同成社

内容:
博物館展示の基本概念、空間の構成方法、照明の技術等について、豊富な写真と
共に分かりやすく解説。博物館関係者や学芸員を目指す人必携の書。

推薦文:
本書を推薦します。倉田公裕(前・明治大学教授)
展示は博物館の顔である。その実施には、豊かな学殖と絶妙な智恵が要る。
著者は、世界の博物館展示を調査・研究している第一人者で、体験の成果を写真
と丁寧な解説で示し、展示の理論とその実際が良く解かる。類のない優れた展示
論である。

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4.事務局からのお知らせ
============================================================□□□□□

▼ 年度末に発行予定の機関誌、3月に行われた研究大会の原稿の為、発行が予
定より2~3か月遅れます。ご了承ください。

▼ 間もなく、年度が変わります。年会費の納入、お忘れではありませんか?
ご心配の方は、事務局までお問合せ下さい。ご回答します。

▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

 1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
 2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
 3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
 4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場とし
てのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

メルマガ78号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 78号 <2014.2.15>
発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「雪」に不慣れな地域では、例年にない大雪に悩まされたこの冬ですが、皆
さんの地域ではいかがでしょうか? 雪国からみれば、僅かの雪に滑ったり、
転んだりは、「気構えの不足」と言われるかもしれません。

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【目次】
1.2014年春季研究大会in福井開催のお知らせ
2.「エコミュゼ、フランスのひとコマを訪ねて」
3.第6回つなぐ人フォーラム開催のご案内
4. 事務局から
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■■■■■=-==========================================================
1.2014年春季研究大会in福井開催のお知らせ
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テーマ「アートと地域再生―アートは地域を変えられるか」
とき:3月8日(土)
ところ:福井市地域交流プラザ(JR福井駅東口アオッサ6F・601号室ABC)
☆申し込み締め切りは3月1日☆

参加費:無料、ただし資料代500円。宿泊は¥7,000。

主催:
・JECOMS日本エコミュージアム研究会
・地域公共政策学会
・地域公共政策支援センター

【次第】
●第一日目

開場:13:00
13:20-13:30
主催者あいさつ
日本エコミュージアム研究会会長・吉兼秀夫(阪南大学教授)
開会宣言・地域公共政策学会専務理事・服部茂幸(福井県立大学教授)

13:30―15:00
基調講演:美山良夫氏(慶應義塾大学名誉教授)
演題「小さなアートのまち―アーティストとつくるプログラムから―」

休憩:15:00―15:05

【報告・パネルディスカッション】
15:05―17:30
・片木孝治氏(応用芸術研究所代表・アートキャンプ総合ディレクター)
「河和田アートキャンプ・京都Xキャンプの実践」

・永富三基氏(TSUGI代表)
「若手職人・クリエイターによる鯖江河和田地区活性化の試み」

・山本純子氏(アーツ・マーケティング代表)
「クラウド・ファンディングと地域再生」

コーディネーター:山崎茂雄(福井県立大学経済学部)
総合司会:段野聡子(福井県立大学大学院・地域公共政策支援センター)

【研究発表セッション】
ところ:601C室

15:10―17:30
各発表 20分ずつ
討論者 後日発表

【交流会】
ウェルアオッサ(アオッサ3F)
18:00―19:30(会費:5000円)

事務局:福井県立大学・山崎茂雄研究室

●第二日目 エクスカーションのお知らせ
3月9日(日) バス視察ツアー(福井の産業遺産、鯖江市河和田地区など)
AM 9時福井駅東口アオッサ前集合
9:00―13:00帰着

事前申込要・無料・定員有(先着順)
事務局:福井県立大学・山崎茂雄研究室

☆申込み締め切りは、3月1日☆
E-mailは、下記—内のみを送付して下さい。
宛先:yamasaki@fpu.ac.jp
件名:「春季研究大会in福井・申込書」

FAX申込は、用紙をjecoms HPからダウンロード出来ます。
FAX (0776)61・6014 山崎茂雄研究室あて

———— E-mail用・申込書 —————————————

◆2014年春季研究大会in福井・申込書◆

テーマ「アートと地域再生―アートは地域を変えられるか」
主催:
・日本エコミュージアム研究会
・地域公共政策学会
・地域公共政策支援センター

とき:3月8日(土)―9日(日)
ところ:福井市地域交流プラザ(JR福井駅東口アオッサ6F・601号室ABC)

私は以下のとおり参加します。
【 】内の不要部分を消して下さい。

■ご氏名(ふりがな):
■ご所属:
■連絡先(℡,FAX):
■E-mail:

■第1日目 基調講演  【参加・不参加】
シンポジウム【参加・不参加】
研究発表  【参加・不参加】
交流会¥5000【参加・不参加】

■第2日目 バスツアー 【参加・不参加】
※エクスカーション(産業遺産・鯖江河和田地区視察)

■ホテル宿泊のあっせんを希望【します・しません】
宿泊希望の日        【前泊3/7(金)、3/8(土)】
ホテルフジタ(1泊7千円朝食付)
————————————- (e-mail申込書ここまで)——–

■■■■■=-==========================================================
2.「エコミュゼ、フランスのひとコマを訪ねて」
============================================================□□□□□

関 英夫〔法政大学大学院(政策創造研究科:M2)〕

1月のパリの夜明けがこれほど遅いとは思ってもみなかった。午前8時前、ま
だ真っ暗なリヨン駅から初めてのTGVに乗り、フランス南部へ向かった。田園地帯
を走る途中で空が徐々に明るくなり、1時間半ほどでクルゾー駅に到着した。
TGVの単独駅で駅の周囲には何もない。列車を降りた乗客は次々にバスやタクシー
に乗り込み、駅から消えていった。自分もタクシーに乗り、クルゾー旧市街へ向
かった。町は全体が起伏のあるこじんまりした田舎町といった風情である。

目指すのは「人と産業の博物館」、クルゾー・モンソ・レミーヌエコミュゼの中
心施設である。15分ほどで到着したが、途中にはかつて鉄鋼業で栄えた町をし
のばせるような工場群が見えたが、今は稼働している様子はない。
人と産業の博物館はもともとガラス工場であり、シュナイダー家の邸宅にもなっ
ていた風格のある建物である。コの字型になった奥の建物が人と産業の博物館で
ある。内部は、鉄鋼業、シュナイダー家、ガラス工業についての常設展示がある。

そのほかに「自然と人間」という特別展が開かれていた。平日の朝ということも
あってか、自分の他に見学者はおらず、受付の学芸員と思しき女性に質問するが、
返ってくるのは殆どがフランス語であった。学部時代にもっとまじめにフランス
語を勉強しておけばよかったとこの年齢になって痛感した。

生憎、ほかの4カ所の博物館は冬季休業中だとのことなので、せめて外観だけで
も眺めて帰ろうと、モンソ・レミーヌの町へ向かった。バスで移動し、モンソ・
レミーヌ駅で降り、線路づたいに5分ほど歩いたところに「学校の博物館」があ
った。

今でも小学校の敷地になっている一角に立地しており、重厚な建物で中にどのよ
うな展示があるのか興味をそそられた。モンソ・レミーヌはクルゾーと比べると
ひときわのどかで、静かな炭鉱の町といった感じであった。

2時間に1本という列車の待ち時間を利用し、やっと見つけたブラッセリーで遅
めの昼食をとった。ここでも英語は通じず、たまたま隣に居合わせたビジネスマ
ンに通訳してもらった。気さくなフランス人で、日本人がこんな田舎まで何をし
にきたのかと不思議がられた。真新しい2両編成の列車に乗り、TGVのクルゾー駅
の近くまで移動した。2つめの駅が終点であったが、ここからは徒歩ということ
になり、ちょうどよいので「運河の博物館」へも行こうとしたが、思ったよりも
距離があり、帰りの列車の時間もあって断念した。

ただ、この地域、いやフランスは運河が多いらしいということを後で聞いた。パ
リから日帰りの強行軍であったが、不便ながらも思ったよりエコミュゼの一端を
見学できたように思う。    関 英夫
(この項の担当:井原満明)

■■■■■=-==========================================================
3.第6回つなぐ人フォーラム開催のご案内
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■日程:2014 年2月22 日(土)13 時.2月24 日(月)14 時
■場所:公益財団法人キープ協会清泉寮(山梨県北杜市高根町清里3545)

■主催:第6回つなぐ人フォーラム実行委員会、公益財団法人キープ協会
■参加費:29,800 円(一般)、25,800 円(学生)

■参加対象者:
「つなぐ人」という言葉にピンとくる方、これまでの参加者層では・・

「地域や街の人々をつなぐ活動」
「(野外などで)自然と人をつなぐ活動」
「(博物館などで)モノと人をつなぐ活動」
「(サイエンスコミュニケーションなど)科学と人をつなぐ活動」
「都会と田舎をつなぐ活動」
「仕事と人をつなぐ活動」
「子ども達をめぐる多様な活動」他、
メディアを通じて、医療・福祉を通じて、建物・デザインを通じて
・・・・などなど多様なジャンルの方が集まっています。

■意図・ねらい:
私たちは誰もが「幸せに、よりよく生きたい」という願いを持っています。
その願いの中で、一人ひとりが役割を果たしながら、さまざまな規模の集団がで
き、社会が形成されてきました。けれども何故か、現代社会においては、問題が
山積み、多くの対立構造ばかりが目立ちます。専門性の深化と分業によって、一
人ひとりの働きと社会や世界とのつながりが見えにくくなっていることと、現代
社会が抱える多くの問題は、おそらく深いところで関係しています。

一人ひとりの働きや想いをどうやったら社会につないでゆけるのだろう?
「つなぐ人フォーラム」は、多ジャンルの中でつなぐ活動をしている人たちが集
い、互いの経験や知恵を共有することで、「よりよく生きたい」願いを活動に変
えていくプロセスです。そのプロセスが、一人ひとりの体にしみこめば、このフ
ォーラムはその役割を果たせるのでしょう。

■メンバー構成: 全体150名を予定
実行委員:15 名(事務局長含む)
サポートスタッフ:1名
ゲスト:約45 名
一般参加者:90 名

多分野の専門家で構成されている実行委員会の各メンバー(後記)が上記意図の
もとそれぞれ数名のゲストに声をかけ、コアメンバー約60 名を形成した時点で、
残り約2/3 の一般参加枠を公開します。実行委員・ゲスト・一般参加者も、同じ
く参加費を拠出する形式で運営します。

■申込方法:公益財団法人キープ協会環境教育事業部のホームページから
URL: http://www.keep.or.jp/about/kankyo/forum/index.php
検索キーワード: キープ協会つなぐ人フォーラム
(詳細は、jecomsホームページにあります。)

■■■■■=-==========================================================
4.事務局から
============================================================□□□□□

▼ 行事のお知らせ、間際になってしまいましたが、せいぜいご参加をお願い
します。

▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場とし
てのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

メルマガ77号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 77号 <2014.1.15>
発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
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明けましておめでとうございます。
晴天に恵まれた正月、日本人の心のふるさと「伊勢神宮」は、今年新しい社で
新年を迎えました。皆さんの地域での初詣は、いかがでしたでしょうか?

=======================================
【目次】
1.「もう一度エコミュージアムの原点を(2)」
2. 事務局から
========================================

■■■■■=-==========================================================
1.もう一度エコミュージアムの原点を(2)
-ミュージアムを推進する「支える経済性と支えられる経済性」のマッチング-
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井原満明:㈱地域計画研究所/長野県木島平村農村文明塾総合コーディネーター

皆さん、明けましておめでとうございます。昨年末から「積極的平和主義」が
旋風し、武器輸出三原則の緩和、秘密保護法の制定などで年を越しました。日本
国憲法で示している「平和主義」とは異なるような感じがします。本当の積極的
平和主義とは、平和主義を唱え戦争を放棄した「日本国憲法」を積極的に世界に
示していくことだと思います。前回示したように、エコミュージアムは民族自立、
公民権運動など、まさに平和を希求する運動体だと考えています。

さて、前回に続いて、サテライトの運営やエコミュージアムそのものの推進を
図るための考え方として「支える経済性」と「支えられる経済性」の必要性につ
いて述べたいと思います。

エコミュージアムは、地域の資源を地域で活かす「サテライト」とそれらを結
ぶ「ディスカバリートレイル(発見の小径)」そして情報を発信する「コア(中
核施設)」で構成されています。発見の小径やコアも大きな視点で考えるとそれ
自体がサテライトといえるでしょう。情報を発信する機能はコアだけでなくそれ
ぞれのサテライトも可能であり、発見の小径自体も一つの地域資源と見なすこと
が出来るからです。

サテライトの内容は、地域に賦存する多くの資源ですので、多様な内容を持つ
ものです。自然林などの自然資源、街並みなどの文化資源、工場跡地などの産業
資源などがあり、資源を資産として活かすことです。地域の人達が大切にしてい
る小さな祠でもサテライトです。そしてそれらのサテライトは、エコミュージア
ムの小さな博物館として、環境との共生、それを維持する経済の確保、そして楽
しく学ぶことが出来る場とすることです。環境と経済の統合、学ぶ場という3つ
の要素を持つものがエコミュージアムでいうサテライトだと思います。

特に自然資源については、それを守ることで環境との共生があり、それ自体で
は経済活動をしていませんので会員組織を作り会費や寄付などによる経済の確保、
そして楽しく学ぶ場にするためには会員によるガイドが重要です。ガイド料など
も経済活動になり、そのための研修制度も必要になるでしょう。人材育成もエコ
ミュージアムの重要な活動です。

それらを推進するためには、会費や寄付などによる「支える経済性」それらの
支えてくれる人達に応えるために「支えられる経済性(経済活動;事業)」を構
築することが重要です。その二つのアプローチがマッチングしたときに、エコミ
ュージアムはさらに新たな展開へと進むことでしょう。
「支える経済性」と「支えられる経済性」のマッチングにより、地域での「経済
循環」が生まれ、地域再生に向けた内発型発展へとつながることでしょう。
(井原満明)

■■■■■=-==========================================================
2.事務局から
============================================================□□□□□

このメルマガの配信、送り出しの省力化のために、送信手段を変更しました。
それに伴い、冒頭のお名前の行、省略させていただきました。
前号までと違って何か不都合が起こりましたら、お手数ですが事務局までお知
らせ下さい。

▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。

▼ 会員外も含む、エコミュージアムに関心をお持ちの方々の情報交換の場とし
てのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

メルマガ76号

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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 76号 <2013.12.15>
発行人:吉兼秀夫  編集:中野喜吉
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

もう今年もあと僅かとなってしまいました。あなたの今年はいかがでしたか?
「大切な遺産は守り続けよう!」の意識もすぐ消えかかる「喉もと過ぎれば
・・・」がお得意の人種に、何万年も意識付けをおこなってくれる「負の遺産」
は、それを改めさせようとしてくれるんでしょうか?核廃棄物処分場。

=======================================
【目次】
1.「もう一度エコミュージアムの原点を
-地域の再生、人の再生を目指したエコミュージアム」
2. 事務局からのお願い
========================================

■■■■■=-==========================================================
1.「もう一度エコミュージアムの原点を
-地域の再生、人の再生を目指したエコミュージアム」
============================================================□□□□□

メルマガ(事務局)サポートの井原です。幾人かに原稿を頼んでいるのですが、
遅れ気味で申し訳ありません。常日頃エコミュージアムについて考えていること
を、2~3回に分けて、投稿したいと思います。会員の皆さんも、是非、投稿を
お願いします。

《もう一度エコミュージアムの原点を-地域の再生、
人の再生を目指したエコミュージアム》

井原満明:㈱地域計画研究所/長野県木島平村農村文明塾総合コーディネーター

「エコミュージアム」という言葉が日本に紹介されてからおおよそ4半世紀(25
年)くらい経つのだろうか、様々な地域で「エコミュージアム」という言葉を聞
くようになりました。
私自身、農村の地域づくりに関わり初めて25年、農村に住み始めて3年が経ち
ますが、その間、農村部は人口の流出に歯止めがかからず、都市部でも商店街の
衰退や地域の空洞化など、地域問題はますます深刻になっています。そして、戦
後、高度成長期やバブル期の一部を除いて、個人を取り巻く生活環境、社会環境、
経済環境そしてそれらを整備していくべき政治環境も大きく衰退しているように
思います。

経済が活発になれば、農村の衰退も商店街や地方都市の活性化が改善するので
しょうか?決してそうではなく、そこには地域に住む人たちの「暮らしと生業」
に自信と誇りを持ち、それが地域への愛着になることが、求められているのでは
ないかと考えています。

「エコミュージアム」は、すでに皆さんもご存じのように、60年代後半にフラン
スで生まれ、その背景には、1950年から60年にかけて高度経済成長政策が進めら
れ、中央集権化が進む中で、地方からの人口流出と過疎化、生活機能の低下など
中央と地方との格差が深刻化したことがあります。その改善策(国土政策)とし
て、60年代後半、農村地域での滞在(バカンス法など)を促し、観光による経済
再生を試み、特に、67年には地方自然公園が開設され、農村地域でのエコミュー
ジアムの展開に大きな影響を与えた、といわれています。

また、前会長の大原さんが主催した建築学会の会合で、「エコミュージアム」
の命名者の一人ともいえる、ユグ・ド・バリーン氏の講演では、「エコミュージ
アム」が生まれた背景として、50年代から60年代にかけて長い間の植民地からの
独立(政治的な独立から文化的な独立)、 特に、ニ・ジュール(アフリカ)での
国立博物館建設(多民族国家として多様な文化の継承と発展)、北米でのマイノ
リティ・黒人社会(公民権運動としてのエコミュージアム)などを挙げていまし
た。

日本でも、荒井重三先生が言われていた、エコミュージアムの第1世代は地域
資源が豊富に存在する農村(担い手が少なくなっている農山村の再生)、第2世
代は産業遺産の再生(産炭地域や銅山、都市公害で侵された地域の再生)、第3
世代は地域の文化の再生(歴史的な市街地での文化再生や町並み、商店街の再生)、
第4世代は流域や鉄道等を軸に広域的な連携の再生(河川流域/川と川下や塩の
道/沿岸と山間地域などの歴史的な広域連携)という地域課題が背景にあること
を指摘していました(( )内は井原が加筆)。そしてある経済学者は、「ひと
の空洞化」「こころの空洞化」などという表現を使い、日本人の置かれた状況を
指摘しています。

このような背景を考慮しつつ、もう一度「エコミュージアム」の原点に戻り、
考えてみる取組みが必要だと思っています。

(次回:エコミュージアムを推進する「支える経済性と支えられる経済性」のマ
ッチング) (井原満明)

■■■■■=-==========================================================
2.事務局からのお願い
============================================================□□□□□

毎年の事ながら、年末にまだ会費未納の方、お急ぎ下さい。
送付の記憶不確かな方は、お返事しますから、事務局へお訪ねください。

▼ 会員の皆さん、それぞれの地域での活動の「ひとコマ」をご紹介下さい。
また、掲載された記事に対してのご意見、ご質問もお寄せ下さい。
メルマガを待って読んでいただけるよう内容を充実させるのも会員お一人お一
人のご参加が決め手です。ご投稿いただきたい記事として

1.ご自分の地域、あるいは訪問した「各地の活動から」
2.皆に知らせたい「行事予定のご案内・参加募集」
3.過去に訪れた場所への「気になる地域へのお伺い(質問)」
4.今後「会に望む活動」等など、特にテーマを絞りませんのでどしどし投稿
下さい。

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てのメーリングリスト[エコミュージアムML]があります。
会員外も参加いただけますので、お知り合いにもご紹介ください。
1.お名前(本名)
2.E-mailアドレス
3.お住まいの都道府県名を事務局までお知らせください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本エコミュージアム研究会   Japan Ecomuseological Society
事務局:
〒516-2102 三重県度会郡度会町大野木1968-3 中野喜吉 気付
E-mail:   jimu@jecoms.jp
ホームページ http://www.jecoms.jp
口座名義:日本エコミュージアム研究会
郵便振替:00170-0-74380  (会費振込先はこちら)
銀行口座:ゆうちょ銀行 店名:二二八(ニニハチ)普通預金 1624950
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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