2014研究大会の発表プログラム
日本エコミュージアム研究会・主催 2014年度・研究大会(発表プログラム)
日本エコミュージアム研究会では2014年度 総会・研究大会を以下の通り開催
しますので、会員の方はもちろんのこと会員以外の方でもご興味ある方は奮って
ご参加ください。
1.日時・内容
2014年6月22日(日) 午後1時~4時30分
総会 午後1時~2時
研究大会 午後2時~4時30分
※参加費無料
2.会場
法政大学大学院棟 2階 202教室
(東京都新宿区市谷田町2-15-2 市ヶ谷キャンパス)
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/ 参照
3.発表テーマ・発表者・発表要旨 (発表と質疑の時間は1テーマ25分 )
●発表テーマ:
エコミュージアムにおける「サブシステンス=自立自存」の一考察
三橋俊雄(京都府立大学)
【発表要旨】エコミュージアムは、地域社会の内発的・持続的な発展に寄与する
ことを目的に、当該地域における環境と人間との関わりを探る活動として定義さ
れている。本研究では、自然と乖離しつつある現代社会において、いまもその
「環境(自然・文化)と人間との有機的な関わり」を有している地域・共同体・
個人の「サブシステンス=自立自存」な生き方・あり方に焦点を当て、エコミュ
ージアムが目指す自然共生モデルとして考究する。
●発表テーマ:
大学とエコミュージアム活動の連携-東海大学とエコミュージアム金目まるごと
博物館の活動事例を通して-
江水是仁(東海大学)
【発表要旨】東海大学では、社会教育の政策と実践的な活動の学習を通して望ま
しい社会教育活動の在り方を考えることをテーマに、社会教育演習1の講義が行
われている。そこでは社会教育の具体的活動事例として、平塚市金目地区で展開
する「エコミュージアム金目まるごと博物館」を取り上げ、巡検などを行い、望
ましい社会教育の在り方を考察した。本発表は、東海大学の事例を通して、エコ
ミュージアム活動を社会教育関係の講義に取り入れることの有用性を提案する。
●発表テーマ:
大谷風神祭―朝日町エコミュージアムの取り組みの報告―
安藤 竜二(朝日町エコミュージアム)
【発表要旨】昨年度までの2年間、活動テーマを250年前から伝わる「大谷風神
祭」として取り組んだ。毎年盛大に開催されるものの、人口減少により簡素化も
始まっている。「住民ひとり一人が学芸員」のコンセプトをもとに、学術者だけ
ではない地域の方々に教わる形の調査・普及事業 を展開した。結果、知らなか
った祭りの全貌が明らかになり、地域内外に発信することもできた。地域住民の
真の心の財産となり未来に活かされることを期待する。
●発表テーマ:
地域博物館と市民活動の連携の可能性-市民意識についてのウェ
ブアンケート調査から-
小出美由紀(広島大・院生),浅野敏久(広島大・院生)
【発表要旨】本研究は、大学博物館や地域博物館が、地域づくりや地域の環境保
全に関わる市民活動の拠点施設になり得るのかという問題について考察すること
を目的とする。一般市民に対するウェブアンケート調査により,地域博物館に対
するイメージ、博物館活動への関心の度合い、異なるタイプの地域博物館像に対
する評価について把握した。調査結果を分析し、博物館活動に関心を持つ層と持
たない層の特徴を明らかにすることで、博物館と市民活動の連携の可能性を探り
たい。
●発表テーマ :
大学が主体となったエコミュージアム的取り組みについて―そ
の活動の実態と課題を中心に―
馬場憲一(法政大学), 須田英一(法政大学)
【発表要旨】大学ミュージアムについては、1996年1月、学術審議会学術情報資
料分科会学術資料部会から「ユニバーシティ・ミュージアムの設置について(報
告)」が出され、地域連携や大学ミュージアム間の連携を視野に入れた大学ミュ
ージアムの設立が提言されている。本発表では大学ミュージアムのうち、大学が
主体となってエコミュージアム的取り組みを行なっている活動の実態を探り課題
を明らかにしていく。
●発表テーマ :
震災復興とエコミュージアム的活動
今橋 克寿(イーハトーブ・エコミュージアム研究所)
【発表要旨】東日本大震災・大津波からまる3年が経過した。この間に投じられ
た公助、育まれた共助、懸命に営まれた自助により、被災した広大な地域は、い
くつかのトーンに色分けされた感がある。復旧から復興の段階への移行が漸く見
え始めてきたところ、未だ公助が中心の復旧段階にあるところ、いずれも行われ
なくて一気に限界集落化するところなどである。そのような中で、地元の人々と
外部から参画する人々によって、健気にかつ果敢に取り組まれている三陸沿岸の
復興に向けた様々な取り組みを、エコミュージアムの視点で報告したい。