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日本エコミュージアム研究会メールマガジン 8号 <2006.8.2>
発行人:吉兼秀夫 、編集人:笹谷康之
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[目次]
1. 「文化財行政・既存博物館との連携部会」のお知らせ
2. 機関誌11号の原稿の公募
3. 2006年度全国大会の予告
4. 2006年度研究大会の報告
5. 2006年度総会の報告
6. 2006年度理事会の報告
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■1.「文化財行政・既存博物館との連携部会」
(2006年度第1回研究会)のお知らせ
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1、開催日時
2006年8月26日(土) 午後1時30分~4時30分
2、開催場所
法政大学92年館(大学院棟) 203教室(2階)
〔住所〕東京都新宿区市谷田町2-15-2
〔交通アクセス〕
・JR総武線市ヶ谷駅 徒歩10分
・地下鉄有楽町線市ヶ谷駅 5番出口 徒歩 3分
・地下鉄新宿線市ヶ谷駅 A1出口 徒歩10分
3、研究会テーマ
「エコミュージアムづくりに求められるもの-学術性担保への課題-」
4、研究会のねらい
日本国内には、エコミュージアムを「地域おこし」事業と考える関係者も多く、
本来、エコミュージアムに求められるべき学術性が十分議論されない中で、
エコミュージアムづくりが進められてきている。
「エコミュージアム」はミュージアム(博物館)であり、学術性が担保される
ことによって初めて名実共にエコミュージアムと称することができるものと考える。
その学術性を担保していくのためにはどうしていったらよいのか。地域博物館で
行われている学術的な活動や、エコミュージアムづくりの実践報告などを通して、
日本におけるエコミュージアムの学術性の問題について考えていくことにした。
5、内容
〔問題提起〕 (1時30分~2時)
「エコミュージアムにおける学術活動の課題」
馬場憲一 (JECOMS理事・法政大学教授)
〔個別発表〕
「地域博物館の学芸員とその仕事」 (2時~2時50分)
佐藤 広 (八王子市郷土資料館館長)
「エコミュージアムづくりにおける課題」(3時~3時50分)
佐野秀樹(パシフィックコンサルタンツ主席研究員)
〔質疑〕 (3時50分~4時30分)
6、参加費
無 料 (準備の都合もありますので、参加ご希望の方は恐れ入りますが、
下記FAX またはEメールにて、お名前と所属を明記して事前に申込みをしてください)
7、部会設置の趣旨
エコミュージアムは、発祥地フランスでの成立の経緯やその呼称から考えて、
当然、機能的には既存「博物館」の延長線上にある施設(機関)と規定できる。
しかし、現在、既存地域博物館の関係者の多くは、日本国内に設置されている
エコミュージアムの現状などから、エコミュージアムを地域おこし事業の一つ
として捉え、既存地域博物館とは関係ないものとみる傾向が強い。
この部会では、このような状況に対しエコミュージアムを博物館の革新運動の
一つと捉え、既存地域博物館との新たな関係や連携を模索していくことにした。
さらにエコミュージアムには「文化遺産などの現地保存」「住民参加」「集積
されるべき資料や知識の問い直し」など既存地域博物館にはない発想が
含まれており、これらに対する考え方の確立も急務と考えている。特に、
それらのうち、文化遺産などの現地保存については、日本には明治以来の
文化財保護行政の蓄積などもあり、それらの成果や実績を活かすため、
文化財保護行政との連携も視野に入れながらエコミュージアム活動を展開
することが強く望まれる。
そのため、この部会では以上のような問題意識に立って既存地域博物館(従来型
博物館)や文化財保護行政との連携やその課題などを様々な視点から検討していくことにした。
8、問合せ・申込み先
法政大学 大学院人間社会研究科 / 現代福祉学部 馬場研究室
〒194-0298 町田市相原町4342
〔TEL〕 042-783-2854 (研究室) 〔FAX〕 042-783-2824 (資料室)
〔E-mail〕 kenbaba@mt.tama.hosei.ac.jp
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■2.機関誌12号の自由投稿原稿公募のお知らせ
機関誌12号編集委員長 馬場憲一
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日本エコミュージアム研究会の投稿規定、執筆要項に沿って、「論文」10頁まで、
「報告」6頁まで、「書評」「レターズ」2頁までを公募いたします。
ただし、「論文」とされたものについては、査読するという原則から、提出いただいた
ものに簡単なコメントをつけてお返しし、再投稿をお願いすることがあります。
応募者には電子的な原稿用紙(MSWordのテンプレート)を送付致しますので、
次の期限にしたがってご応募下さい。
募集期限:2006年8月20日までに、論文テーマ、氏名、所属を、メールにてJECOMS
事務局宛お送りください。
原稿受付期限:2006年10月20日までに、レイアウトまで含めた完成原稿を、
メールにてJECOMS事務局宛お送りください。
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■3.第12回日本エコミュージアム研究会
全国大会inいしかわ(案)の予告
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・目 的
エコミュージアムの理念にそった学びと、それに基づく持続可能な地域づくりの実践
について、石川県内各地のフィールドを体験しながら、それぞれの活動を知り、経験を
分かち合い、検証する場を創出する。
・開催日 2006年10月28日(土)13:00~29日(日)17:00
・会 場 石川県野々市町を主会場に金沢市及び加賀市など
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■4.2006年度研究大会の報告
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日本エコミュージアム研究会・2006年度研究大会報告(060529三橋案)
日 時:2006年5月27日(土)13:00~17:00
会 場:京都テルサ
参加者:20名
配付資料:2006年度研究大会・一般研究発表、憲章WGでの議論と新憲章作成について
発 表:PPTによる口頭発表(15分)、質疑(5分)
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<研究報告>
13:00~13:05
発表大会についての説明 三橋俊雄(京都府立大学)
13:05~13:25
(1)「志和堀手作りミュージアム ―持続可能な地域社会形成を目指して」
林浩三(広島エコミュージアム研究会)
13:25~13:45
(2)「嵯峨嵐山における竹林分布と竹材利用の変遷および景観としての竹林について」
木村栄理子(京都府立大学院)、深町加津枝、古田裕三(京都府立大 学)
13:45~14:05
(3)「京丹後市におけるアイデンティティの確立と継承」荒木康太(京都府立大学大学院)、
三橋俊雄(京都府立大学)
14:05~14:25
(4)「エコミュージアム活動における統合的情報マネジメントの提案-大原野森林公園を
事例に」阿部薫(株式会社千趣会)、笹谷康之(立命館大学)
14:25~14:45 休憩
<特別セッション>
14:45~16:55
憲章セッション 進行 井上敏(桃山学院大学)
16:55~17:00 あいさつ 会長 吉兼秀夫(阪南大学)
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研究報告は4件であったが、(1)では、地域で展開されているエコミュージアム活動の
「これから」についての展望・課題について、活動の現場からの発があった。
(2)では、嵐山における竹林変遷の実態に対して竹材の利用、景観保全のあり方
についての研究が報告された。(3)では、合併後の京丹後市アイデンティティの
とらえ方について、文献と踏査による中間的発表があった。
(4)では、大原野森林公園におけるエコミュージアム活動を行う団体に対 しての情報
マネージメントの整備について報告があった。活動現場、学術研究双方の 視点からの
課題が論議された。
憲章セッションでは、今までの憲章成立の経緯、2004年の理事会で挙げられた
問題点などが説明され、その後、参加者全員から活発な意見が、以下のように交換された(抜粋)。
・
エコミュージアム憲章は、フランス・リビエールの直訳であっても、2001年の時点では、
日本のエコミュージアム活動推進にとって意味のあるものであっ た。
・ 「学校、研究所、保存機関」という言葉が唐突である。
・ 「定義」に「教育的事業」を加えた方がよい。
・ 地域づくりの人々にもわかりやすく、学芸員関係者にも意味ある表現に。
・ フランスのエコミュージアムに接し、日本のエコミュージアムはこれで良いのか、危機感を持った。
・ エコミュージアムの実践において学術性・専門性の担保は守りたい。
・ 研究会では、「博物館」が誤解されている。
・ 「地域博物館」がまさにエコミュージアム活動を実践している。
・ 「学校、研究所、保存機関」は、エコミュージアムの機能。
・ 「学校、研究所、保存機関」に「地域活動」を加えたい。
・ 「地域社会の内発的・持続的な発展に寄与」と表現したい。
・ 「憲章」とは、内にはメンバーの合意のために、外にはメッセージの発信のために。
・ 「目的」「活動」「機能」として現憲章を解釈している。
・ 日本のNPO制度も、フランスのそれに近づきつつある。
憲章セッション-憲章WGでの議論と新憲章作成について-
憲章担当理事の井上より、憲章WGでの議論について以下のように報告された。
憲章WGでは憲章2001への批判の大部分はその策定過程であり、内容については
簡潔でよくまとまっている、と評価している。しかし、この憲章2001を後向きに
捉えるのではなく、前向きに評価、解釈して、新たな憲章を作成していくべきである、と考える。
その後、憲章セッションに参加者で憲章2001について、意見を出し合った。
・この憲章はG・H・リヴィエールの発展的定義を日本的に解釈したものなので、
日本語として違和感があったり、日本のエコミュージアムの現状とは異ったりしている
部分もあるのではないか。特に「組織」の項では「非営利組織」や「委員会」については
多くの意見が出された。
・憲章の前半(「定義」「対象」「組織」)と後半(「学校」「研究所」「保存機関」)との関係を
もう少し整理してはどうか。特に後半の「学校」「研究所」「保存機関」は「エコミュージアムの
機能」という項目を作って、その下に細目として書けば、専門家以外の人にも分かりやすく
なるようになるのではないか。
といった意見が出された。
今後も会員からの意見を募り、集約しつつ、また憲章WGでの議論も行い、
新憲章作成に向けての作業を進めていくこととして、セッションは終了した。
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■5.2006年度総会議事録
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日時:2006年5月27日(日)11:00~12:00
場所:テルサ京都第3会議室
議事
1号議案 2005年度事業報告
・下記のとおり事業報告が承認された。
全国大会:東京大会(10月8日) 立教大学 参加者数:78名
研究大会:キャンパスプラザ京都(5月29日) 参加者数:20名
研究例会:石川県白山市(9月29日) 参加者数:40名程度
博物館連携部会と兼ねた京都例会(1月21日)
博物館連携部会例会:キャンパスプラザ京都(1月21日) 参加者数:20名
機関紙11号の発行
メールマガジンの発行(6回)
エコミュージアム憲章の見直し
Xoopsを使ったWebサイトの更新
会員数:229(内 団体会員12) 2006.3.31現在
2号議案 2005年度決算・監査報告
・下記のとおり決算が承認された。
費目 予算 決算
収入 年会費 \541,370 \376,710
機関誌販売 \50,000 \48,050
参加費 \50,000 \25,500
繰越金 [...]